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老後資金の貯蓄方法 では、年金受給額、ローンの一括返済、自動車の維持費、高額医療制度、保険、節約、確定申告などで無理なく老後資金を増やす方法をまとめました。

8、自動車の所有と他の方法で維持費を比較

老後の自家用車の維持費 交通費を比較

交通網が発達している地域では、電車、地下鉄、バス、モノレール 等の公共機関を利用したほうが車よりお得です。

老齢になって近所の買物がメインになった場合、カーシェアリング、レンタカー、タクシーと自家用車ではどちらが得なのでしょうか? 比較してみましたのでご覧ください。

車の維持費について


普通車と軽自動車の所有・維持費

普通自動車もしくは軽自動車を所有する場合の維持費をまとめました。

老後は近所での買い物が多くなるという前提で、週に5回、6km先まで出かける場合を想定しています。
週当たり60Kmで、ガソリン単価は120円を想定しています。
自動車の購入価格は、普通車が250万円、軽自動車は120万円で、10年間乗った場合を想定しています。
その他の条件は表に記載していますので、ご覧下さい。

自家用車の維持費の比較:普通車と軽自動車 表

普通車は駐車場料金を含めると年間67万円(5.6万/月)です。
大都市圏では駐車場料金が月当たり1.5万円以上がザラですから、もっと多くなります。
一方、敷地があって駐車場料金がいらない場合は46万円((3.8万/月)程度でしょう。

軽自動車では、駐車場料金を含めると年間44万円(3.6万/月)です。
大都市圏では駐車場料金が月当たり1.5万円以上がザラですから、もっと多いかもしれません。
駐車場料金がいらない場合は23万円((1.9万/月)程度でしょう。

軽自動車の方が普通車の約半分の維持費となっています。

自家用車の維持費を下げるには

普通車と軽自動車の所有にかかわる費用を下の図で比較しましたので、参照ください。
図の上は普通車の場合、下は軽自動車の場合です。

それではマイカーの維持費を下げる方法をまとめます

(軽自動車にする)
  図のように、軽自動車は普通車の約半分の維持費で済みます。
  老後には子供は独立して暮らしていることが多いでしょうから、車は小型にしてもよいでしょう。
  老後は普通車から軽自動車に替えて費用を浮かす事で節約につながります。
  例えば65歳から75歳まで軽自動車にすれば、240万円以上の費用が節約できます

(駐車場料金について)
  図の橙色が駐車場分ですが、普通車では約1/3、軽自動車では約1/2もの費用を占めます。
  特に大都市圏では駐車場の料金がさらに高く毎月数万円になる場所が多くあります。

  この料金を下げられれば維持費がかなり浮きます。
  駐車場代がかからない場合は、普通車で年間46万円(3.8万/月)、
  軽自動車で23万円(1.9万/月)に減ります。


  駐車場料金をさげるには居住地や物件を考えて選定するしかありません。
  駐車料金が安いという理由で、住居から遠い場所におくことはお薦めしません。
  初めは遠くても通うのですが、結局、車を使う頻度が減ってしまったという経験があるからです。

(自動車の車体価格)
  所有・維持費の中で大きいのは自動車の価格です。
  新車にこだわらないのであれば、新古車や中古車にする事でさらに維持費を節約可能です。
  普通車の新車250万円から中古の150万円の車にしたら年間36万円(駐車場Zero時)に減ります。
  さらに、100万円の車体にしたら年間31万円と軽自動車並みになってきます。
  個人的には、展示用やディーラー車などの新古車がお薦めです。

車の維持費 所有 普通車と軽自動車 グラフ

(燃費はどうか?)
  燃費は気になりますがどうでしょうか。
  上の図のように燃費が悪い普通車でもガソリン代が所有・維持費に占めるの割合が少ないのです。
  燃費は良いに越したことはありませんが、燃費が良くても車の維持費を大きく下げる効果はありません。
  燃費が良いのは最近の車ですから、逆に車体価格が上がり、車の維持費が増えます。

  ” 燃費よりは、自動車の価格と駐車場を考えた方が車の維持費を大きく下げられます ”

     
     

カーシェアリング

駐車場代の料金が高い。 安い駐車場にしたけど、遠くてあまり車に乗らなくなった、という方はけっこういます。

そんな方は思いきって自家用車はやめ、カーシェアリングを利用するのはいかがでしょうか。
以下は一例です。

例1は、1回当り4時間で月6回利用する場合で、年間で約24万円です。
例3は、1回当り4時間で月12回利用する場合で、年間で約44万円です。

カーシェアリングの費用

月に6回の利用ならば、軽自動車を持つのと同じ位の費用になりそうです。
しかもその金額で普通車が使えます。
月に12回利用したとしても普通車を所有した場合と同程度ですから、けっこう使えます。

(注意事項)
 ・事前に予約が必要
 ・車を保管している駐車場までは歩いていく必要がある(近くにあれば便利)
 ・返却時間を守る事
 ・不特定多数の人が使うので、汚かったり、ゴミが放置されていたり、ガソリンが足りない 等ある事も
 ・一般に、タバコ、ペットは不可

これらを我慢できるならお薦めです。

レンタカー

レンタカーを使う場合はどうでしょうか。 以下は一般的な例です。

例1は、1回当り6時間以内で月4回(週1回)利用する場合で、年間で約39万円です。
例2は、同じく 月8回(週2回)利用する場合で、年間で約78万円です。

カーシェアリングよりもかなり高くなります。

レンタカーの費用

週1回の利用ならば、普通車を持つ場合と同程度の費用になりそうです。

(注意事項)
 ・事前に予約が必要
 ・レンタカー屋さんまで移動が必要(近くにあれば便利)
 ・返却時間が遅れる場合は、連絡をいれると延長できる場合が多い(大手の場合)
 ・レンタカー屋さんで毎回の掃除と事前確認をしているのできれいで安心

タクシー

週2回、6Km先まで買物に行く場合を例に計算しました。

タクシーは、時速10km以下になると、時間料金も加算されますので同じ距離でも賃金がかわります。

タクシー使用の費用

週2回、6Km先までタクシーを利用するならば、普通車を所有するのと同じくらいになりそうです。

自分や他人の安全を考えて免許証を返納すれば、タクシー料金が1割やすくなる場合があります。
全てのタクシー会社ではないようですので、確認されたらいかがでしょう。

車の所有と他の移動手段を使った場合の費用の比較(まとめ)


(前提条件)
  6Km先まで買物に行く場合を想定して計算した結果を比較しました。
  自動車所有の場合の駐車場代はZEROとして考えています。
  タクシーは加算料金がない場合を考えています。

以下の表は、これまでの結果をまとめたものです。

車の所有
 普通車の所有・維持費は、年間46万円、軽自動車では23万円です。
 この費用があれば、月に22回(週当たり5回)は6km先の商店まで買い物にいけます。
 いつでも時間を気にせず出かけられるのが、他と大きく違う点でしょうか。

 車の所有・維持費とカーシェアリング、タクシー、レンタカーの使用費用の比較

カーシェアリングを利用した場合
 月当たり12回(週当たり 約3回)使っても普通車を所有した時と同じ費用。
 月当たり6回(週当たり 約1.5回)使っても軽自動車を所有した時と同じ費用
 になりますから、結構使えるという印象です。

タクシーを利用した場合
 月当たり8回(週当たり 約2回)使っても普通車を所有した時と同じ費用。
 月当たり4回(週当たり 約1回)使っても軽自動車を所有した時と同じ費用
 になりますから、思ったよりもかからないという印象です。
 ただし渋滞がひどい場合は、倍以上の時間と料金がかかるので注意が必要です。
 高齢者割引がある場合がありますから、さらにお得になるかもしれません。
 タクシーは運転しなくてもよいので、高齢になって運転免許を返納したら利用したらよいとおもいます。

レンタカーを利用した場合
 月当たり4回(週当たり 約1回)使っても普通車を所有した時と同じ費用。
 月当たり2回(週当たり 約0.5回)使って軽自動車を所有した時と同じ費用
 になりますから、一番高額です。


その他、電車、地下鉄、バス、モノレール 等は、停留所や駅が近いならば老齢になっても利用しやすいでしょう。
もちろん、費用はやすいですネ。